次女がもうすぐ2歳を迎えるという頃に、風邪をひきかかりつけの小児科にかかっていた。
その頃の長女と次女は2人とも喘息があったし、病院通いは毎月のような状況だった。
その日次女は熱がぐんぐん上がっていった。
病院は電話予約で午後からの順番をとってあったが、生憎順番はまだまだだった。
40度まで熱が上がりグッタリした娘を抱き、浅く速い呼吸と、火の玉のように熱い体を感じながら『順番はまだだけど、すぐに診てもらえないか電話でお願いしてみよう。』
そう思い、掛け合った。
私の中では、
『もう点滴は免れないだろうから、それなら診療時間が終わる頃に行くより少しでも早い方が病院側も都合が良いだろう。』
なんていう考えもあった。
病院側も了解してくれ、すぐに病院に行き診察となった。
小さい子どもを受診させる親にとっては有り難すぎるくらい優しいいつもの先生が、聴診器をあて慎重に胸の音を聞く。
『点滴しましょうね』
の言葉を待っていた私の耳に飛び込んできたのは、
『入院しましょう。』
だった。
一瞬の間があり私は吹き出してしまった。
予想だにしていなかった『入院』という言葉を聞き、笑ってしまったのだ。
その後も説明を受けながら、
止まらないニヤニヤをなんとか止めようと必死だったのを覚えている。
これまでの人生で本当にびっくりして思わず笑ってしまったのはその時と、
まだ付き合いも始まっていなかった夫に真顔で『結婚しよう。』
と言われた時だけだ。