学び, 日常の出来事

40歳ユキコの大冒険 その3

人様の切符を奪い去ってしまい、さぞかしその方が困っているだろうと胸が痛くなった。

夫のアドバイス通り私は席を立ち車掌さんを探す旅に出た。

今の新幹線がみんなそうなのか、たまたま乗った新幹線がそうなのかわからないが、なんと二階建てなのだ!

普段からバスでも何でも怖がる私のために夫は1階(?)の座席を取っておいてくれた。車両を出ると階段が。

階段を上り次の車両へ。

幸い車掌室は2両ほど移動して見つかったと覚えている。


そこにいた人は車掌さんではなかった。

今は別の場所にいると言われ、事情を話し席に戻る。

少しすると『先ほど車掌室にいらっしゃったお客様、もう一度お願いします』みたいなアナウンスが流れたので、また車掌室を目指す。

今度こそ車掌さんに事情を説明して切符を託した。

聞いたところによると、この切符の人はとりあえずは新しい切符を購入して乗るしかない。紛失したことを自分から届け出たところで初めて確認がなされ返金されるとのことだった。

本当に申し訳ないとしか言いようのない出来事だった。

何とも言えない気持ちとともに座席に戻ろうと、階段を上ったり降りたりして車両を移動し気づくと行き止まりだった。

ビックリした。

その車両の人はこの先行き止まりということを知ってるわけで、そんな中引き返すのは恥ずかしいことこの上なかった。

やっと席に戻り、さぁ今度こそ目的の駅まで乗っていればいい。

お弁当を食べた。

緊張すると喉を通らないこともあるが美味しく食べることができた。

窓の外を流れる景色。

『朝から数時間でずいぶん遠くに来たな。』

『すごいな〜。便利な世の中だな〜。』

『ていうか、私新潟来ちゃったよ〜。』

長岡駅に降り立ち感無量。

会場となっているホテルの送迎バスの乗り場へと向かう。

『どんな人がいるんだろう。』

『私大丈夫かな・・・???』

バス乗り場で待っていてくれた主催者の方の見慣れた顔を見ると

『あぁ、私は本当にワークショップに参加するんだ。』と、

無事に着いた安堵感と共に、

『さぁ、ここからだ。』と緊張を新たにした気持ちが入り混じっていた。

続々と集まってくる参加者たち。

『どう見ても場違いだ。』

そんな気持ちと闘っていた。

バスに乗り込む。

隣には私より若い女性。

優しそうで柔らかい雰囲気の彼女に声をかける。

緊張と不安をどうにかしたかった。

ホテルに到着し、すぐに会場となっている部屋に入る。

もしかしたら準備が整うまでもう少しロビーでお待ちくださいと言われたかもしれない。

思い出せない。

部屋に入り名簿にチェックしてもらう。

名札をかけ自由に席に着く。

初対面の人ばかりとはいっても、夫のセミナー繋がりの人や農園の果物を注文してくださったことがある人など、facebookでこちらが一方的に知っている方が何人かいた。

だが、自分から夫の名前を出し挨拶するほどの余裕はまだ無かった。

携帯をいじったりで落ち着かない気持ちをごまかしながら始まるのを待った。

隣に座った女性が話しかけてくれた。

私はこういう場に参加するのが初めてで、とにかく緊張しているというようなことを話した。

話してみると夫と一度セミナーで一緒になったことがある方だったということもわかり、早速言葉を交わせる相手ができたことにホッとしていた。

ホッとしたのもつかの間。

想像もできないほどのとんでもないワークショップの幕が開いた。

                                             つづく。