子ども4人不登校からの学び

暗黒の時代。〔前編〕

『中学生の自分に会いに行ってみますか?』

 

女性は言った。

 

 

Y子は内心

『またか、、、。』と思った。

 

 

これまでのセッションで過去の傷を癒したり、

幼い頃の家族それぞれのポジションを体感し納得するなど、もうそういう過程はじゅうぶん味わい理解したから、今回のセッションでは未来に目を向けるような言わばこれからのビジョンといった内容になるものと思われたからだった。

 

 

だが百戦錬磨の女性のナビゲートによるこれまでのセッションでは、終わった後に感謝しか残らないことをわかっていたY子に断る理由はなかった。

 

Y子は中学生の自分に会うことにした。

 

 

 

中学生の自分に会いわかったこと。

『学校に行く意味がわからない』

 

 

 

笑いがこみ上げる。

どこかで聞いたセリフだ。

 

 

だが

『なんでも言っていいんだよ』

と話しかける大人になったY子に対し

 

中学生のY子は口をつぐんだままだ。

 

なんでも言っていいと言っている未来の自分を信じきれていない。

 

何か言ったところで、言い返されるだろう。

どうせわかってくれない。

 

そう、この『どうせわかってくれない』は、

この数日Y子につきまとっていたフレーズだった。

 

そして最近特に強く出てきていたのは

『世間は敵である』という認識。

 

 

そこで女性が提案したのは『世間』になってみるということ。

 

なかなか面白いことになったと思った。

『世間になってみる』

心の世界を学んでなかったら意味不明だっただろう。

 

 

世間になったY子に映った『学校になんて行きたくない』と言っている中学生のY子。

 

世間の目から見ると

『そうなんだね〜』という感じ。

 

聞き流すでもなく

また深く共感してくれるわけでもないが、

『世の中にたくさんいる人の中の1人が言っていること』として、『聞いてるよ』という感じ。

 

 

それをふまえた上でもう一度中学生のY子になる。

『先生が怖くて嫌』

『毎日行くのが嫌』

『理不尽なのが嫌』

『朝早いのが嫌』

『部活でみんなが充実してる感じが嫌』

 

些細なことだが、たくさんの『嫌』が出てきた。

 

 

Y子にとって、『世間』そして『大人』は何を言っても無駄な存在だった。

 

だから貝のようになって黙り、

感じることさえしないようにしていたのだった。

 

〔後編へ続く〕 

 

Share

勇気づけアドバイザー金丸由貴子

勇気づけアドバイザー

金丸 由貴子

46歳。果樹農家の嫁。
4人の子どもたちが次々に学校に行かなくなり人生を問いただされる。
今年長女20歳、次女18歳、長男14歳、次男12歳。
長女はファッションやメイクについて発信をしており、末っ子は近所のフリースクールへ。ほぼ全員家で自由気ままに過ごす毎日。