3日間携帯は没収、外部との連絡は取れずSNSも禁止という研修から戻った夫。
終わるまで一切連絡が取れないということが、家に残された私にも多大な影響を残した。
早朝出かけていった夫が昼過ぎにメッセージをくれ、これから終わるまで連絡がとれない旨を伝えてきた。
大丈夫かしら、、、最初こそ夫の心配をしていた私だが、時が経つにつれただならぬ不安に襲われた。
会社勤めと違い普段から毎日ほぼ一緒に過ごしている私たち。
たとえ泊まりがけで講座などに出かけたとしても、返信までの時間差はあれど連絡が取れないことはない。
私ははたと気付く。
「どれだけ夫に依存しているのだ、、、。」
そしてこれまでなんという不確かなもので繋がれていたんだということを。
ただ一緒にいること。
文明の利器によって今ここにいなくても容易に意思の疎通ができてしまうこと。
それはとても素晴らしいことだけど、当たり前になりすぎたそのありがたい状況がなんの予告もなく奪われたときの頼りなさといったら。
私たちはそんな目に見えることだけでなく心とか存在自体で繋がってると言えるのだろうか。
それらはなんの形もなく目に見えないからこそ確かなんだということに気づいた。
私は今回のようにある日突然夫を失ったらという恐怖に襲われ、いてもたってもいられなくなった。
誰かに気持ちを聞いてほしい。想いを吐き出したい。
誰かいないかとしばらく考えてはみるものの、私がちょっと話を聞いてほしいとSOSを出すことはなかった。
子どもたちとの時間を過ごしどうにかその夜はやり過ごした。
2日目3日目は初日の夜ほど半パニックになるようなことはなかった。
17歳の誕生日を迎える長女も東京から戻りお祝いをすることになってたから、それに伴う準備などで割と忙しくしていた。
あっという間に研修が終わり今から帰るとのメッセージが来た。
そして21:30頃帰宅して3日ぶりの再会を果たした夫と家族。
だが実はその翌日から夫はまた地域の男性たちの旅行が入っており翌朝6:30には家を出なければならない。
久しぶりの再会と束の間の一緒の時間だというのに、なんと私たちは珍しく声を荒げて言い合いをした。
きっかけは些細なことだが、お互い自分の主張を通そうとどっちも引かなかった。
私はいつもなら同居の義父母を気遣いそうっとしているドアの開け閉めを、もう寝静まってる時間にも関わらず「バタン!!」と家中に響くほどの音を立てて閉めた。
どうにも腹の虫がおさまらない。
そのままコインランドリーの乾燥機に洗濯物を入れに行き寒い中コインランドリーが閉まるギリギリまで乾燥機が回るのを見守り0:00ちょうどに撤退。
帰ってきてほかほかの洗濯物をたたみ床についた。
そう、喧嘩の原因はこの洗濯物。
2泊の研修から帰り、翌日からまた1泊で出かける夫の洗濯物問題だったのだ。
細かいいきさつは省くが、確かに私にも非はあった。
冷静になる程それがわかる。
だけど謝りたくない、絶対に、、笑
やっぱり何か自分が悪いことをしたら謝らないといけないものなのかな!?
でも素直に謝れない、向こうだって悪い!なんてことで悶々としながら先に床についていた夫を横目に自分も布団に入る。
、、、、、翌朝。
目を覚ますと6:20。
前の晩に6:30集合だと言っていた夫はまだ布団にいた。
「ナオくん!6:20だよΣ(・□・;)」
飛び起きて階下に降りる夫。
私もそれに続き階下へ。
昨夜のモヤモヤも残るけど、やっぱり出かけていく人には行ってらっしゃいを言いたい。
慌てて支度しながら「昨日はごめん」と言ってくる夫。
、、、!
なにそれ(°_°)
なんでそんなあっさり謝れるの。
ビックリしてる様子を察知したのか、「もうじゅうぶん味わったから」と言ってくる。
拍子抜け。
なんかずるい。
かっこよ。
なんかずるい。
まだ対応に戸惑う私に
「今まで俺、あんなに言うことってなかったでしょ。」
確かにこれまでの夫は私といざこざがあるとだんまりタイプだった。
それが昨夜は珍しく(こう見えてかなり頑固者の)私が言い張ることに対しても負けじと言い返してきた。
私が「どうもすみませんでした〜」って、よく小学生とかが全然謝る気が無くて言ってるみたいな感じで言ったことに対しても、
「そんな口先だけなら謝って欲しくない」と毅然とした態度をとった。
それにキレた私のドア「バタン!!|だったのだ笑
素直に謝ってきたし、また出かけちゃうし、仕方なく私も口を尖らせ「こっちもゴメン、、、」とよく聞こえないくらいの声で言ったかどうかは忘れてしまったけど、とりあえずは旅立ちの前に仲直りができて無事見送りができた。
今回の出来事もまた、私たちの関係をより深めてくれたのだろう、、、と信じたい笑