2022年の桃の収穫は7月7日にスタートし、24日が最終日だった。
はじまりと終わりの数日は収穫量としては少ないのだが、トータルで18日間休みなく畑に出て桃を収穫しては選果し、箱詰めして発送する毎日だった。
世の中には休みもなく働いてる人というのはたくさんいるのだろうが、やはりこの夏の盛りに体と頭をフル稼働させ続けるというのはなかなかハードなものだ。
以前、栄養の相談に乗ってくれた方が、
「毎日トライアスロンをしてるようなものだ」と表現してくれたことがあったけど、それほど体が勝負なお仕事をしてるんだなぁと、年々言うことを聞かなくなってきた自分の体の重さからも身をもって実感している近年だ。
そんな私たちの作業内容がどんなものか、今年は積極的にSNSにアップした。
とは言え、収穫期は本当に時間に追われているため細かいところまでは無理なのだけど、大体の1日の流れとか作業風景はなんとなく垣間見てもらえたかな?と。
SNSにアップした理由は、桃農家ってこんな感じ、、っていうのを少しでも知ってもらえたらと思ったのもあるけど、ただ単に「こんなに頑張ってるよ!応援してね!」みたいなところが大きい笑笑。
お客様とのやりとりはあれど、来る日も来る日も桃と向き合いながら心身ともに疲弊してくると、みんなと交流したくなるのは正直ある。
でも、その発信が思いのほか好評で♪
知れて嬉しいとか、頭が下がる思いですとか、暑いから気をつけてとか、桃への愛着が湧いたとか、いろんな反応をもらってとっても嬉しかった。
知る人ぞ知る、農作業嫌いの農家で名の知れた私たち夫婦笑。
まわりの農家と比べては自分たちにダメ出ししてきたけど、最近はこんな私たちでも私たちなりによくやってるって思えるようになった。
なぜって、まわりの農家は朝収穫したものをほとんど農協に出荷して終わるところが多い。発送があっても少しで私たちみたいに夕方の集荷ギリギリまで箱詰めしてるところってそんなにないと思われる。
農協出荷が10時までだから、それさえしてしまえば昼間は体力を温存したり他のことに時間が使えたりする。
収入という点では自分で売るより下がりはするけど、体はそっちのほうがよっぽど楽だ。
でも私たちがやりたいことってそれだろうか、、?って考えてみると、それって全然違うって秒でわかる。
私たちは顔の見えない誰かじゃなくて、やっぱり私たちの桃がいいと言って待っててくれる顔のわかるお客様に届けたいのだ。
かつて農園を継いで全くテンション上がらず困り果てた夫。
自己探求の末に「果物を人とつながるツールに」という答えに行き着いたのがこの数年でじわりじわりと見事その通りになっていて。
そうなると嫌いな農作業も、少しでも良いもの、立派なサクランボや桃を届けたいってことで原動力になっている。
さて桃の収穫も選果も箱詰めも、よく考えてみると本当に大変なお仕事。
しかもうちは直送がほとんどで、ギリギリまで樹上で熟させたものを送り出すのが売りだから「もぎどき」→収穫のタイミングがべらぼうに難しい。
リスクを考えれば、多少早かろとも収穫してどんどん送ってしまった方がずっと安心だ。
でもやっぱり一番いい時に送りたい!
その思いが夫の収穫の手を止める!(≧∀≦)
隣の畑の農家さんに、「なんであそこの、あんだけばっか残しとくで!」
→なんで全部収穫しちゃわないで、たったあれだけの場所の桃を残しておくの??」
そんなふうに声をかけられることも。
そう、天候にもよるけどあまりにも日が照って気温が上がったりすると、
たった1日の差で売り物にならないものになってしまうことがあるくらい桃って難しい。
一昨年は、そういう桃を大量に大量に出してしまい本当に切なかった。
とっても辛かったけど、その経験があったからこその今があるわけで、
今年は売り物にならない桃が溢れかえって途方に暮れる、、みたいな事態にはならずに終われた。
何事も経験だなぁ、、、。
売り物にならないサクランボや桃を私たちは「ハネだし」と呼んでいて、全国的に通じる言葉なのかはわからないけど、このいわゆる選果の時により出された桃ちゃんたちも立派な「人とつながるツール」になっている。
着色不良や変形や少しの傷なら「ご家庭用」として発送ができるのだけど、
収穫の時にお尻がほんの少しでも剥けてしまったものや、柔らかいものは発送ができないためご近所さんや、遠方でも車で来てご自分で持ち帰ってもらえる人に限り格安でお分けしている。(少しだったらあげちゃう)
毎年、通常の発送業務をする傍らで桃大好きで待ってる地元のお知り合いに連絡して来てもらうってこともしててなかなかの手間ではあるんだけど、
そこも桃を持って帰る人たちの嬉しそうな顔見たらやめられない笑。
(メモを見返したらハネだしだけで70人くらいの人とやり取りしてた!)
それに、普段からご飯の支度あまりしたくない発信に加え、今年は差し入れにもらったら嬉しいものとして第一位を「今夜のおかず」って投稿したら、
すぐ食べれるおかずやら惣菜パンやらを差し入れてくれる人の多かったこと(≧∀≦)
本当に助かったし、何より気持ちが嬉しくて嬉しくて( ; ; )
桃がいろんな人を幸せにして、それが何倍も何十倍にもなって私たちの元にかえってきてくれる。
体力的なことや温暖化も考えたら長く続けるのは厳しいなと思うんだけど、
毎年何にも変え難い感動や感謝やいろんなこともらえるからやめられないのよね^^;
まだこれから文化農園セレクトとしての果物は出品されるけど、私たちのサクランボと桃に関しては今年も本当にたくさんの方にお届けできたことに心から感謝いたします。
そして数年前から私たち夫婦揃って苦手な事務仕事で手厚いサポートしてくれてるお友だちや、困ったときSOSだすとすぐに来てくれるお友だち、
いつも本当にありがとう。
あと忘れちゃいけない4人の子どもたち、あなたたちがいなかったら発送業務は本気で回ってません( ;∀;)
心からありがとう。
文化農園はたくさんの人に支えられて成り立ってます!
今後は夫婦ともに農業以外での収入も増やしていくべく精進してまいります(^.^)
とりあえず収穫終わったらやりたかったことやろーっと。
ユキコ会もやっとこかな笑。
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4人の子どもたちが不登校という経験から、同じような境遇で悩んでいる人たちの居場所をつくりたいという想いで活動しています。
zoomの声も画面もOFFのままコッソリ聞いて帰っていただいても大丈夫です。このお話し会をきっかけに少しでも気持ちが楽になったり、不登校の子どもや家庭ってこんな感じなんだなぁと知ってもらえたりしたらいいなと思っています。
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